アパート経営成功のカギ!近隣競合との差別化の手法をご紹介

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土地活用の中で、圧倒的に高い人気を誇るのがアパート経営です。

しかし、アパート経営も一昔前は情報が少なく、非常に怪しくて怖いものといっても仕方のないものでした。

近年では、無料セミナーや学習会などが盛んに開催されているうえ、企業も随分とオープンになってきたようなイメージがあります。

とはいうものの、アパート経営はリスクが大きく、素人がいきなり始めるのにはハードルが高すぎるのも事実です。したがって、大手のハウスメーカーや不動産会社は、独自のサブリースを展開しており、「経営はプロにおまかせ」といった触れ込みで市場を広げています。

ここでは主に、オーナーさんが個人でアパート経営を行うものとして考えていきます。まずは競合他社と渡り歩くことに大切なのが自分のアパートの立ち位置です。

それを俯瞰してみるために3C分析とSWOT分析の登場です。

それぞれ簡単に説明いたします。

不動産における3C分析とは

3C分析とは、顧客・市場(Customer) 自社(Company) 競合(Competitor)の頭文字のCを取ったものです。

マーケティング戦略を決定する際は、自社ではコントロールが不可能な外部環境や要素と自社の内部環境や要素の両方からアプローチしていき、ある程度俯瞰した状態で見ていく必要があります。しかし3C分析では、外部環境である「市場・顧客」、「競合」、内部環境の「自社」を分析対象としたものです。

顧客・市場(Customer)

市場分析や顧客分析、市場のニーズなど。

自社(Company)

自社の強みと弱み、市場評価など。

競合(Competitor)

市場シェア、競合の特長、今後の動向など。

不動産におけるSWOT分析

SWOT分析とは、強み(Strength) 弱み(Weakness) 機会(Opportunity) 脅威(Threat) の頭文字からとったものです。

これらを分析することで成功に関わる要因を見つけ出すヒントにつながります。成功要因を導き出せば、事業の成功のための行動も見えてくるでしょう。

また、SWOT分析では競合他社や法律、市場のトレンドといった自社における外部環境と、自社のもつ資本やブランドなどの内部環境をプラスとマイナスの二つに分けて分析することで、強みと弱みなどを明確にすることができます。

では、「差別化」とはなんでしょうか。

競合他社との差別化

まず挙げられるのは間取り・家賃帯・敷金礼金の設定・更新料など、見えているものだけでも箇条書きすると10や20は出てきます。

しかし小手先だけで変えたとしても継続的に続くものでもありません。したがって即効性のあるものと、徐々に効いてくるものとに分けて考えましょう。

まずは徐々に効いてくるものを紹介します。

「徐々に効いてくる」差別化

定期借家契約

入居の際には入居に関する契約書を交わしますが、一般の借家契約は借主を保護するために、貸主は正当事由がない限り契約の更新を拒絶できないとされているのですが、定期借家契約においてはそのような制限はありません。

定期借家契約を締結させるためにはいくつかの要件はありますが、いわゆる不良入居者や家賃滞納者対策には有効です、入居者をじっくり時間をかけて「いい入居者」に変えている働きがあります。

客付け力

これは単に入居あっせんを依頼している不動産だけの問題ではなく、退去日から起算してどれだけ早く次の客付けができるかということになります。

退去日から原状回復工事及びリフォーム、客付け期間から次の入居者が決まるまで。ここの期間をいかに短くできるかで、年間の収支も変わってくるのです。入退去が発生するたびに数か月も空いているようなら、それかける部屋数、という金額が、実はオーナーさんの見えない負担になっています。

内覧での工夫と対策

内覧時においての工夫を凝らすことも、大きなメリットになります。

管理会社にすべてを委託しているのであれば話は別ですが、客付けのみを不動産会社に依頼しているのであれば、部屋の掃除や空気の入れ替え、水回りのトラップへの保水などは、残念ながらそのままです。紹介はしても管理は依頼されていないからです。

気になっているマンションの内覧に訪れてみたら、玄関を入った瞬間に鼻を刺す悪臭が漂い、そしていたるところに小さな虫が無数に死んでいたとしたら…


それに比べて、玄関にはウエルカムボードがあり、空気の入れ替えや水回りのトラップの保水や掃除もできていたらどうでしょう。もちろん悪臭などありません。

内覧者がどちらを選ぶかは、火を見るより明らかですね。

共益費と物件管理の割合

アパートの敷地の隅っこや建物の裏辺りは雑草が生えやすく、放っておくと大変醜くなります。敷地内にごみステーションがあるのならば、そこの掃除も怠ると悪臭が漂い始めます。建物の共用部の電気が切れていると、夜は何とも怪しげな建物になってしまいます。敷地や物件の清掃と管理は怠るといいことは何一つありません。

こういった細かい部分の管理でも、徐々に効いてきます。

「即効性のある」差別化

即効性があるということは弱点もあります。特に「オーナーの負担になることが多い」というデメリットがあるのですが、手法としては知っておいても損ではないでしょう。

あっせんしてもらう不動産業者に広告料を支払う

こちらは、成約時に支払う仲介手数料の他に広告料として別途支払うということです。

概ね、成約後に仲介手数料と一緒に支払うことが多く、これがあるのとないのとでは不動産業者(営業マン)のがんばりが天と地ほど変わってきます。

同じ一契約でも単価が少ないのと多いのとでは力の入りようも変わってくるというものですね。

敷金・礼金なし

こちらは入居者の初期費用を抑えるため、決定率を上げるのに抜群の効果があります。やはり候補のうち片方が敷金・礼金なしなら、心も動くというものでしょう。浮いたお金で家具や家電が買えるといったメリットがあります。非常にわかりやすい手法です。

家具・家電付き

こちらも初期費用を抑えるといった点では定評がある手法です。特にシングルの方にとっては引っ越しのたびに荷物が増える、買い換えないといけないといったわずらわしさがなくなるので、人気があります。

フリーレント

聞きなれない言葉かもしれませんが、「フリー」は無料、「レント」は賃貸料のことを指していて、つまり賃貸料が無料ということです。もちろんずっとではなく、期間はあります。

こちらも使いどころによってはかなりの効果が期待できます。たとえば、年明けから翌年の3月までの期間は、新生活が始まるので不動産屋さんも物件を探している人も共に大忙しです。3月に入るとさらに、退去者は多くなる、内覧者は多くなるという、ものすごい繁忙期に突入します。

しかし3月を過ぎると部屋探しも落ち着き、今度はなかなか空室が埋まりにくくなるのです。

そんな時に、フリーレントの出番です。部屋探しをしている人の中では2月3月になってしまうと、もういい物件は埋まってしまうということをわかっている方もいらっしゃいます。中には4月から入居するのに、前年の12月には物件を契約する人もいるくらいです。

では、そんな入居希望者や退去者、しいては物件の乱立する時期に数ヵ月間のフリーレント物件にしていればどうでしょうか。

オーナー側からすると、数か月前には物件の契約をしてくれていて、空室の心配をひとまず回避できます。入居者にとっても、大切な時期を物件探しで埋まってしまうのは回避でき、心にも余裕が出てきます、しかも数か月間のフリーレント。実質の出費を抑えることができるのですから、いいことずくめです。

まとめ

アパート経営は戦略が大切であり、新しいからよい、古いからよくないといった単純な構造ではないのです。まだほかにもたくさん戦略も手法もありますが、将来的には今のものは通用しないものも、逆に今はないような戦略が今後出てくる可能性も十分あります。アパート経営は、これらに柔軟に対応していけるかどうかがカギとなるのではないでしょうか。

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